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小さなお祈り

AAメンバーが日常的に唱えるお祈りに「小さなお祈り」(The Serenity Prayer:「平安の祈り」と訳されることも多い)があります。

神様、私にお与えください
God grant me the serenity

自分に変えられないものを、受け容れる落ち着きを
To accept the things I can not change;

変えられるものは、変えてゆく勇気を
Courage to change the things I can;

そして、二つのものを見分ける賢さを
And wisdom to know the difference.

多くのAAミーティングで、ミーティングの終わりに、この「小さなお祈り」を唱えます。
ミーティング・ハンドブックにも引用されています。

このお祈りは、もともと1934年にラインホルド・ニーバーという神学者が唱えたのが始まりと言われていますが、宗教的なお祈りというよりも、古くからの人々の知恵を凝縮したようなものです。

第2次大戦中には「小さなお祈り」の書かれたカードが米軍兵士に配られたともいいますし、現代でもアメリカでは、どんな宗教の人でも無宗教の人でも知っているお祈りです。

アメリカで育った宇多田ヒカルの歌「Wait & See ~リスク~」の歌詞にも、自然に使われています。

AAは宗教団体ではありませんし、「小さなお祈り」も、その出自はAAとは関連がありません(AAの創設は1935年)。
ですが初期のAAメンバーは、この「小さなお祈り」に接して

「これは自分たち(アルコール依存症者)の祈りだ」

と感じたのでしょう。
現在ではAAだけでなく、AAと同じように12ステップ・プログラムを用いた様々な自助グループで「小さなお祈り」を唱えます。

実際、ブログ担当者も日々の生活のなかで、自然に「小さなお祈り」を唱えます。
もっとも、初めからそうだったわけではありません。
私が「祈る」ことの意味に気づいたのは、ミーティングに通い始めて1年ほど経った時のことでした。
「祈り」というテーマのミーティングで、ある仲間の話を聞いていて、自分も子供のころ「母が死なないように、妹が死なないように」と祈っていたことを思い出しました。

「子供の祈りほど真摯なものはない。子供ほど無力なものはないから」

と自分で話してみて、無力な人は自然に祈るのだと、気づきました。
本当に無力な人は、ほかに何も、どうすることもできないから自然に祈るのだと。

アルコールを止めるためのステップ1は、自分の無力を認めることです。
ですからそれ以来、私は「もっと祈らなきゃ」と思い始めました。
でも「祈らなきゃ」と思ったところで、祈ることなどできません。
ところが、ステップ4、5を経ると、身近に神様を感じるようになって、自然に祈るようになりました。
今では、1日に何度も自然に「小さなお祈り」を祈るようになりました(特に勤務中にです)。


今月のミーティング案内です。
10月15日木曜日 1900~2130時
新宿2丁目 コミュニティセンターakta
http://www.rainbowring.org/akta/

ミーティングではアルコールをやめて生きる選択をした、セクシュアルマイノリティのAAメンバーがそれぞれの体験を話します。
アルコールの問題に関心のあるセクシュアルマイノリティ(レズビアン/ゲイ/バイセクシュアル/トランスジェンダーなど)の方ならば、どなたでもご参加いただけます。


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by aa-sekumi | 2009-10-13 22:19 | アルコール依存症 | Comments(0)
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